●バターの秘密
みんな大好きバター。おなじみの食材ですが、実は薬として使われていたことをご存知でしょうか。今回は知られざるバターの秘密に迫ってみました。
●バターがヨーロッパでは、薬として用いられていた。
皆さんは朝ご飯を食べるなら、パン派ですか、 それともご飯派ですか。日本人は代々米を主食としていますので、ご飯派の方が多いとは思いますが、最近はお洒落なパンの朝食というのも人気がありますよね。コーヒーを入れて、5枚切りで売られている食パンをオーブントースターで焼く。きつね色にこんがり焼いたトーストにたっぷりのバターを塗ってなんとも食べると美味しいです。
バターは脂肪分なので腹持ちがよい食品とされています。 ですが、実はバターが「薬」として、ヨーロッパでは長い間、用いられていたのはご存じでしょうか。バターの発祥地というのは、現在の定説では、紀元前2000年頃の古代インドで、バターが作られていた記録が残っています。 このバターがヨーロッパに伝わったのはアレクサンドロスの遠征によってです。
当時のヨーロッパでは珍しいものだったので、バターは食べ物ではなく薬として用いられました。 主に、戦いで負傷した兵士の傷口にバターを塗りつけて、化膿を防ぐものとして用いられていました。 このバターの使用方法がずっと続きます。また、面白い使い方としては、スコットランドで10世紀頃まで、羊にバターを塗りまくっていたという記録もあります。 これは毛質をよくする目的だそうですが、果たして効果はあったのでしょうか。
ところが、ヨーロッパでは寒さのために収穫物が取れなくなる時期がいくつもあり、飢餓が蔓延するようになり、深刻な食糧不足に陥ることがありました。
そこで、牧場主が飢えのあまり、羊に塗るバターを口にしたところ、なんと美味しいうえに腹持ちがよく、空腹を凌ぐのに素晴らしい食品だと気付いたのです。
そして、ヨーロッパの主食であるパンにバターを塗る食べ方が定着していくことになりました。
こうしたことで、バターはヨーロッパの食事にかかせないものとなり、現在でもそれが続いていることになります。
今回は知られざる「バターの秘密」でした。【さがら】
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