●外為オプションは儲かるのか!?
金持ち父さん貧乏父さんから数年。FXブームも落ち着いてきた昨今。聞きなれない金融商品が登場しました。その名も外為オプション。なんでも10分後の為替レートを当てるのだとか。いったいどんな取引なのか!? 本当に儲かるのか!? 検証してみました。
投資業界では、ここ数年はFXの旺盛と衰退の年だったと言っても良いでしょう。
もちろん衰退といってもまだまだ儲けることは可能な金融商品ではありますが、過去の手法はもう通じないのでは無いでしょうか。それは何故か??
円高と、米国の経済不安、それにともなう超低金利政策。当時言われていた「比較的安全なスワップ金利運用」も米ドル相手じゃもう出来ません。おまけに25倍までのレバレッジ規制。そんな規制が敷かれる中、2011年ごろから注目を集めたのが「外為オプション取引」。
いったいどんな取引なのでしょうか。まずはざっと仕組みを書いてみたいと思います。
外為オプションの仕組みはいたって簡単。 取引通過の10分後の円高か円安か選ぶだけ。当たれば2倍、はずれれば掛金ゼロ。 どうでしょう。あまりにシンプルでびっくりしましたか?
取引時間は月〜金曜日の午前8時から翌日午前4時とほぼ誰でも挑戦出来る時間帯。
外為オプションのメリットは「損失額が限定され、損切りに悩む精神的負担も少ないこと」「取引は100円から可能」だと言うこと。説明は取りあえず以上です。
こう聞くとハイレバレッジ、ハイリターン、そして損切りの出来ない人には限りなくハイリスクなFXに比べると随分良い気がします。しかし!!!
あなたに10分後の為替レートが分かりますか?
自分は今のところこの取引は極めて危険だと考えています。何故か…。その理由の一つに時間的制約があることです。為替取引の値動きは目を離せないほどに早く、待っても待っても変わらないほど遅いものです。つまり、為替レートを予想すると言うことは相場のスピードも予想すること。相場によって待つのが有効な場面とそうじゃ無い場合があるのです(塩づけにするほど待つのは厳禁ですが)。
それを10分後しばりで全部予想しなくてはいけないのですから、ギャンブル以外の何物でもありません。
いや、そりゃFXだってギャンブルの一種ですよ。それでもテクニカル、ファンダメンタルズを駆使して予想し、それが有効な場面もあるにはあるのです。しかし、外為オプションにはその猶予も許されない丁半相場。例えばFOMCの発表の後、一時的に値が動いても予想する10分後は揺り戻しのタイミング。むしろその場合は1分後を予想したい状況でしょう。はたまたレンジ相場では10分後を読むことも不可能。ケースバイケースで時間を設定、対応出来ないまさにギャンブルなのが外為オプション。ルールはシンプルでいいですが、「誰にでも出来ることに大きな儲けはない」ことを知ればまず手を出しにくい金融商品でしょう。一方で、ギャンブル好きな人には良いかもしれません。今回は私の超個人的意見でしたので、それぞれの意見はあるかとも思いますが「やるならまず小額で、自分に向いているかいないかをしっかり判断してから」のぞんで下さいね。今回は外為オプションについてでした。【井出】
→気になるはにゃりもトップへ
→生活 知識カテゴリーへ