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映画 武士の家計簿 感想

映画「武士の家計簿」は2010年12月4日公開の映画です。原作は磯田道史、監督は森田芳光。出演は堺雅人、仲間由紀恵、松坂慶子、西村雅彦などです。家族の絆と愛情を描いた物語になっているということですが、今回はそんな評判が気になる「武士の家計簿」について率直な感想を書いてみたいと思います。 本作は「幕末の武士の生活を説いた磯田道史原作のベストセラー「武士の家計簿『加賀藩御算用者』の幕末維新」を、森田芳光監督が映画化した作品。代々加賀藩の財政に携わり“そろばんバカ”と呼ばれた下級武士が、妻の支えを得ながら一家、そして藩の財政を切り盛りしていく姿を描いた、ちょっと異色の時代劇です。 主人公を演じるのは、映画やドラマなどで大活躍の堺雅人。献身的な良妻を演じるのが仲間由紀恵です。猪山家の家計簿からよみがえる下級武士一家の暮らしぶりに、時代を生き抜くためのヒントさえ感じられそうな作品ですが、その評価はいかに!?まずは簡単なあらすじから書いてみたいと思います。

■あらすじ
会計処理の専門家、御算用者として代々加賀藩の財政に携わってきた猪山家八代目・直之は、家業のそろばんの腕を磨き、才能を買われて出世する。 江戸時代後期、加賀藩も例にもれず財政状況は逼迫していた。加えて武家社会では出世するにつれ出費も増え続けるという構造的な問題があった。猪山家の家計が窮地にあることを知った直之は、家財道具を処分し借金の返済にあてることを決断、家族全員で倹約生活を行うことを決意その生活とは…。

■率直な感想
まず題名からして妙なこの映画。はたしてどんな映画なのか?と疑問に思う方も多いでしょう。一言で言えば時代劇と言うよりホームドラマ。わざわざ時代劇で描かなくても!?という感じでしょうが、時代劇でやるからありきたりのホームドラマにならなかったのかもしれません。どこか安心して見られました。

父と子の関係はどこか現代にも通ずる部分が多く、決して色ものでは終わらない深さがありました。ダイナミックな話ではありませんので、お子様には少々退屈な映画かもしれませんが、中学生以上の心には逆に訴えるものがあるかも。ゆったりとしたテンポの中に脈打つ家族の良さ。そして絆を持つことの難しさ。いろんな思いが込められています。全体的に間延びしている印象もあって、そこだけが気になりますが、見る人の年齢によってちょうど良かったりもするのかも。っと、いろいろ書きましたが、この映画の肝は堺雅人や堺雅人や堺雅人(笑)

俳優、堺雅人。彼のあの顔はもはや国宝級。見る者に一定の安心感をあたえます。笑顔なんだけど、どこか無理をしていて、それでもやっぱりいい笑顔。時間が経ってもすぐに思い出せるあの顔。彼がこの映画でも良い味を出していたのは言うまでもありません。思えば彼が最初にクローズアップされて世間に注目されたのは大河ドラマ「新撰組!」の山南敬助の役をやってから。あの知的で芯があって、でも心にもろさを持っている役どころは今の堺雅人のイメージそのままでした。あの役が彼の人生に大きな波を与えたと言っても過言じゃないでしょう。今回はそんな「おだやかな家庭の山南さん」を味わえる良い映画と言えるのではないでしょうか。【でんすけ】