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映画 ノーウェアボーイ ひとりぼっちのあいつ 感想

「ノーウェアボーイ ひとりぼっちのあいつ」は2010年11月5日公開の映画です。17歳になったばかりのジョン・レノンの葛藤する姿を描いた青春ドラマとなっています。監督はサム・テイラー=ウッド、脚本はマット・グリーンハルシュ。出演はアーロン・ジョンソン、クリスティン・スコット・トーマスなどです。ジョンやビートルズのファン、音楽ファンの人はもうご覧になったでしょうか?今回は「ノーウェアボーイ ひとりぼっちのあいつ」について率直な感想を書いてみたいと思います。

17歳になったばかりのジョン・レノンが、厳格な育ての親と、奔放な実の母親との間で葛藤する姿を描いた本作。ザ・ビートルズ結成前にアメリカン・ロックの影響を受けていた事や、ザ・クオリーメン(ザ・ビートルズの前身バンド)結成のエピソードなどが盛り込まれ、映画ファンはもちろんのこと音楽ファンにも興味深い内容になっていると思います。もちろん、若き日のポールやジョージも登場します。

ジョンを演じたのはアーロン・ジョンソン。さらに、全編にちりばめられているロック・ナンバーの数々にも注目したいところです。そして「ストロベリー・フィールズ・フォーエバー」のモチーフとなったストロベリー・フィールド孤児院や、出演していたライブハウスなど、当時の光景が浮かぶようなこの作品。評価も様々だと思いますが、まずは大まかなあらすじを紹介しましょう。

■あらすじ
1940年、リバプールで生まれた青年ジョン・レノンは育ての親である伯母のミミに育てられていたが、ひょんなことから本当の母であるジュリアが近くに住んでいることを知る。厳格なミミと自由奔放なジュリアの間でしだいに孤独感をつのらせていくジョン。やがてぶつけどころの無い気持ちを楽器と歌にぶつけて行く。次々に出会う仲間達。影響をうけた音楽達。彼の人生ははからずも激動の渦に飲みこまれていくのだった…。

■率直な感想
まず、一言で言えば青春映画です。音楽を通じたサクセスストーリーの一面もありますが、今作ではやはり「若きジョンレノンの悩み」と言う青春時代の葛藤に重点を置いているのが特徴です。ビートルズファンにも見ごたえがある様、ポールやジョージとの出会いも描かれているのが個人的には○でした。それにしてもポール、会話がませてるなあ…。

ジョンの心の映り方、街の描き方はどれも繊細で、ハリウット的ダイナミックさはありません。副題の「ひとりぼっちのあいつ」の繊細さを描くにはこれでよいのでしょう。ただ、この映画を見る限りジョンはそこまで見捨てられた「ひとりぼっちの子」ではありませんでした。幼少時代からそれなりに愛情も受けている模様。実際にそうだったかはわかりませんが、のちに明るい未来が待っているジョンですから、悲劇が起ころうとも悲劇的には見えません。ファンはジョンがファンに殺される未来を重ねて見るほうが悲劇的かもしれませんね。

ジョンを演じるアーロン・ジョンソンはかなりのイケメンです。実際のジョンはイケメンではありますが、どこか志村けんにも似てるとぼけた部分もあるのでここは賛否両論あるでしょう。ポールもかなり可愛らしく描かれています。

ビートルズファンには見て損は無い映画です。特にジョンやビートルズのイメージが崩れることもないでしょう。ファンの人以外からしたら多少薄口の映画かもしれませんが、雰囲気はばっちりつかんでいますので、興味があれば是非。【でんすけ】