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映画 大奥 感想

映画「大奥」は2010年10月1日に公開された映画です。監督は金子文紀、原作はよしながふみ。配給は松竹、アスミック・エースです。今回は今までの大奥のイメージを覆す男女逆転劇も注目されています。主演は嵐の二宮和也。原作は口コミ、メディア評共に評判の漫画です。今回は気になる映画「大奥」の率直な感想、あらすじ、キャスト、について触れてみようと思います。ちなみに劇中のお花は華道家「横井紅炎」さんが活けているとか。こだわりを感じますね。

今までドラマなどで様々な大奥がありましたが、今回は男女逆転と言う画期的な設定が光ります。

原作はよしながふみさんの隔月刊誌『MELODY』(白泉社)にて連載されているマンガで、2009年度手塚治虫文化賞を受賞し、すでに高い評価を得ています。今回は第1章「水野・吉宗編」が映画化されました。主演は嵐の二宮和也。主なキャストは、柴咲コウ 堀北真希 大倉忠義 中村蒼 玉木宏 倍賞美津子 竹脇無我 和久井映見 阿部サダヲ 佐々木蔵之介と、何とも豪華ですね。主題歌は嵐のDear Snow(2010/10/6発売)。ここは二宮君がらみと言ったところでしょうか。

まずは簡単なあらすじから触れてみましょう。

■あらすじ
時は江戸時代。謎の疫病が蔓延し、人々は苦しんでいた。なんとその疫病は男だけを襲うというもの。なんと8割の男が死に至り、女の数の4分の1にまで減少していた。時の徳川幕府にもその波はおよんでおり、将軍、老中など全ての重要な役所に女がつき、男が体を売る男女逆転の世界と化す。「大奥」の様子もすっかり様変わりし、大奥は1人の女将軍に、3000人もの美しき男たちが仕える女人禁制の男の園となってしまっていた。そんな中一人の若き侍が、その禁断の世界に入り込む。そこで彼が目にしたのは陰謀と策略がうずまく世界。恋と義務の間で揺れ動く感情の中、彼と「大奥」の運命は…。

■率直な感想
それでは率直な感想を述べてみたいと思います。まず、この作品は歴史的背景はあまり考慮していません。まあ、当然と言えば当然ですね。設定が男女逆転ですから(笑)。 しかし歴史ドラマをいう観点を抜きで見ると、良質なラブストーリー映画として見る事は出来るなと思いました。と言っても性的な描写もありますから、当然子供にはおすすめしません。…と言うことは刺激の強い大人向けと言うことになりますが、そっちの目線で見るともっと刺激があっても良いかなと思いました。キャストの中では佐々木内蔵之介さんが良い感じです。淡々としていそうで、その奥にうずめく怪しい感情。それを上手に表していた気がします。二宮和也さんも得意の「頼りなさ 強さ 中性的な魅力」の合わせ技でうまく役をこなしていましたが、佐々木さんや玉木宏さんらの妖艶なキャラにどうも目が行ってしまう…。

では、肝心の「男女逆転」の部分に触れてみましょう。正直言うと自分はちょっと抵抗がありました。マンガが原作であるため、ここは強引な描写も仕方がないのかもしれませんね(マンガでは自然に見えた部分も実写だとちょっと違和感があります)。ここはSF的に設定を受け入れられるかどうかで評価が天と地ほど違う部分でしょうね。気持ち悪いと思ってしまったらそれまでです。一方、美しい男達が沢山出てくるので、各キャストの女性ファンからしたらどうしても見てみたい映画でしょう。中村蒼さんが特に凛としていて設定に合ってたかな。男女逆転部分ばかり述べてしまいましたが、二宮和也さんと堀北真希さんの恋の描写は安心して見ていられました。ここら辺は二人ともさすがでしたね。

総じて映画「大奥」は、SF映画としてエンターテイメントを楽しむには「あり」の映画です。女性ファンはドキドキする部分も多数ありますし。一方、「大奥」と言うことで時代劇のディティール(セットや服装のリアルさなど)、や歴史的な背景を期待してしまう方にはおすすめしません。 今回は気になる映画「大奥」についてでした。【でんすけ】