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映画 桜田門外の変 感想

映画、桜田門外の変は、2010年10月16日公開の日本映画です。監督は佐藤純彌、原作は吉村昭。日本史で有名な事件「桜田門外の変」にスポットを当てた映画でありますが、どんな映画なのでしょう。今回は評判が気になる映画版、桜田門外の変について書いてみます。

キャストは大沢たかお、長谷川京子、柄本明生、瀬勝久、加藤清史郎、西村雅彦、伊武雅刀、北大路欣也と個性派俳優が揃っています。評判が気になる映画版「桜田門外の変」ですが、まずはあらすじから触れてみましょう。

■あらすじ
時は安政7年(1860年)、尊王攘夷を唱えた水戸藩藩主・徳川斉昭は、開国派の幕府大老・井伊直弼ににらまれ、永蟄居を命じられることに。この出来事に憂いをいだいた水戸藩士達は、恐るべき計画を立てた。脱藩して井伊直弼を討つと言うのだ。安政7年3月3日、ついに決起の時が来た。関鉄之介ら水戸脱藩士17名と、薩摩藩士1名が実行部隊として立ち上がり、桜田門の前で井伊直弼を襲う。そして念願の暗殺を果たした。激動の時代のうねりの主役になった彼ら。一瞬でもその名は世間に轟いた。彼らを待つ悲劇の運命とは…。

日本史で有名な事件「桜田門外の変」にスポットを当てた映画でありますが、本作は襲撃部隊の現場を指揮した関鉄之介の視点から描いています。大沢たかお演じる関鉄之介の妻子役で長谷川京子、加藤清史郎が出演。吉村昭の同名原作を映画化した作品です。監督は『男たちの大和/YAMATO』の佐藤純彌。いったいどういう映画なのか!?さっそく感想を書いてみたいと思います。

■率直な感想
まず冒頭の国会議事堂のシーンが意外です。微妙に現代と重ねていくと言う手法なのでしょう。最後にも国会議事堂が出てきますから、監督の意図としては、実行部隊の若者達を「現在の日本への礎を作った者達」と伝えたかったのでしょう。

主人公の関鉄之助は表も裏もある、「一人の人間」として描かれています。良くあるテレビ時代劇の様に主人公的に盛り上げることをしていないので、淡々と事件の概要を追うことが出来ます。このあたりも幕末好きの自分としてはポイント高でした。大沢たかおさんの演技は安定感があって、安心して見ていられました。彼は個性的な顔をと実力で若い頃から評価されてきた俳優ですが、今が一番油が乗っていて良い時期だと思います。関鉄之助のキャラがあいまいなところがあるにせよ、妙な説得力があるのは大沢たかおの演技によるところが大きいかと思います。

物語の全体の描写としては、細かく時代背景を描いていて、よく調べられている印象です。桜田門外の変に少しでも興味があるのなら、歴史物としても見て損は無い映画でしょう。難を言うなら少々セットがチープに感じる箇所があったのが残念です。今回は気になる「映画 桜田門外の変」でした。【でんすけ】