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映画 アンストッパブル(Unstoppable) 感想

「アンストッパブル」は2011年1月7日公開の映画。監督はトニー・スコット。デンゼル・ワシントン、クリスパインなど、ヒット作に出演している人気俳優が出演。鉄道事故と言う実話を元に映画化し、本国アメリカでも話題を呼びました。日本での評判も気になるところです。今回はそんな「アンストッパブル」について、試写会で見た率直な感想を書いてみたいと思います。結末は書いていませんが、多少ネタバレがありますので、ご注意を。

■あらすじ
アメリカ北東部。整備員の小さなミスで危険物質を大量に含んだ無人列車が突如暴走した。最新貨物列車777号は徐々にスピードを増し、鉄道会社と警察は様々な手を尽くすもことごとく失敗。もはやだれも止められない状態に。このままだと人口密集地帯の街につっこみ、大惨事の可能性が…。そんな中コネで入った新米車掌ウィルとベテラン機関士フランクのデコボココンビが立ち上がる。はたして暴走列車を止め、無事に生還することが出来るのか!?

■率直な感想
なんだかどこかで聞いたような設定ですが、他のアクション映画と一味違うのは「実話を元にしている」と言う点。これが最高にして最大のウリでしょう。実際に見てみると本当にこんな事故があったのか!?と疑うような映画的危機がすぐに訪れます。最初は正直ちょっと退屈でした。主役が誰だかわかりづらく、どこに注目していいかもわかりません。しかし、徐々にメインキャストが活躍するにつれ、引き込まれていきます。

止まらなくなった電車を車で追いかけるところは「まだ大事故にいたっていない、今なら止められる」と言う感覚が、見ている人に危機感をあたえます。このあたりから「もしかしたらおもしろい映画かも」と予感させてくれました。

最初の作戦が失敗した時には、「まあ、ここで成功したら映画が終わってしまうわな」とわかってはいましたが、心拍数が上がります。うわあ、やっちゃったと言う感じ。

終始列車とともに映画が進むので、ストーリーらしいストーリーはありません。主役二人にはとりあえずとってつけたような家族とのトラブルがありますが、おまけみたいなもの。やはり見どころは暴走列車の走り様でしょう。出来るだけCGを使わないようにしたと言う売り文句のとおり、古き良きリアル映画のテイストにあふれていました。暴走列車は本物にしか見えません。結末はあえてかきませんが、後味が悪い映画ではありません。むしろ見た後はすっきりする映画。ストレスがたまっているときには良さそうです(笑)

いろいろ書きましたが、個人的には「地味ながら傑作」と呼べる作品でしょう。いや、作品自体は派手なんですが、パッケージや売り文句が地味なので、それを見てどれだけの人が見たいと思うのかとちょっと心配になったしだいです(余計なお世話か)。ストーリーを楽しみたい人にはおすすめしませんが、現実的危機感を味わうにはもってこいの作品です。レンタルDVDなどで見るときには是非大きなテレビで見てほしいですね。個人的に一番好きだったのは「街の雰囲気」でした。工場と緑のコントラストがなんとも良かったです。【井出】