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映画 アンダルシア 女神の報復 感想
映画「アンダルシア 女神の報復」は2011年6月25日公開の映画です。監督は西谷弘。出演は、織田裕二、黒木メイサ、伊藤英明、戸田恵梨香、谷原章介、夏八木勲などです。前作「アマルフィ 女神の報酬」に続き、織田裕二演じる外交官、黒田康作が活躍するサスペンスシリーズの劇場版第2弾。果たしてどんな作品になっているのでしょうか。今回は「アンダルシア 女神の報復」について率直な感想を書いてみたいと思います
。
映画「アンダルシア 女神の報復」は、とある用件を調べるためスペインを訪れた黒田が、ある組織の策略に巻き込まれてゆくというストーリー。
2009年の「アマルフィ~女神の報酬」が黒田の初登場作品。彼は、邦人を守るために知られざる任務を遂行する、外交官としての裏の顔を持っていると言う…。ミステリアスでクールな世界観は男女問わず、様々な観客を魅了した事でしょう。さらに、docomoの動画用の短編作品や、TVドラマも制作され、今回遂にスクリーンに帰ってきたということで、首を長くして待っていたファンも多いのではないでしょうか。今回の作品は一体どんな評価になっているのか気になりますね。
まずは簡単なあらすじから書いてみたいと思います。
■あらすじ
日本人投資家、川島が亡き姿で発見されたのは、スペイン北部に隣接する小国アンドラ。国際会議の準備でパリを訪れていた外交官、黒田康作は、事態を把握するために調査を命じられた。そこで黒田は2人の関係者と出会う。
第一発見者、ビクトル銀行行員の新藤結花と、今回の事件を担当するインターポール捜査官の神足誠だ。結花は多くを語ろうとせず、まるで何かに怯えている様子。そして神足は何故か捜査情報を隠そうとする。そう、実は、2人は過去の出来事をきっかけに、心に闇を抱えていたのだ。3人は結花を保護するためにバルセロナに向かう。バルセロナには黒田の同僚の外交官、安達が駐在する日本の領事館がある。しかしそこで彼らは正体不明のグループから襲われる。そのグループの正体が巨大な組織ではないかと恐れる結花。黒田は今回の件に何か裏があると確信し、馴染みのジャーナリスト佐伯から得た情報を元に、組織によるマネー・ロンダリング=資金洗浄と今回の件との関連について調査を進める。一方、神足はビクトル銀行のブローカーがアンダルシア地方で巨額の不正を行なっているとの情報を得る。仕組まれた罠、錯綜する情報、そして隠された秘密とは一体何なのか…。そして真相を追ってアンダルシアに向かう黒田に、ついに任務中止の命令が下される。アンダルシアで3人を待ち受ける運命とは……?
■率直な感想
まず疑問に思うのは、前作やドラマを見ていなくてもすんなり見ることができるのか!?と言うところですよね。その点において、心配はいりませんでした。
予備知識ゼロでも楽しめます。前作の「アマルフィ女神の報酬」では美しい背景、それに伴う壮大な音楽が特徴でした(それだけと言う感も…)。今作もそれは顕在。もはやロケ地から先に選んで映画にしている感さえあります。
前作「アマルフィ」ではやや物語が破綻しており、映像以外はやや残念な結果でしたが、今作はそこらへんもクリアしていました。前作と違いストーリーにリアリティを追求した点は高評価。脚本の作りこみも上がっている印象です。
展開もスピーディーでテンポよく進みます。中だるみも無く、飽きさせません。ただ、前半で設定をきちんと頭に叩き込んでおかないと、後半は置いて行かれる恐れが。それぞれの人物の立ち位置を、前半でつかまなくてはなりません。
キャストは邦画、ドラマ界でおなじみのメンツ。「視聴率をとるならこのメンツで」と言わんばかりのキャスト。織田裕二に関しては、近年マンネリ化してきた「踊る大捜査線」シリーズよりもしっくりきている印象です。年齢も関係あるのでしょう。どこか「振り返れば奴がいる」を思わせる眉間にしわのよった演技は油が乗って渋い印象。
一方で黒木メイサはまだまだ役どころが掴めていない感がありました。何と言うか、すべて同じ様な演技に見えてしまいます。外の老練たる役者達と対比すると一層その様に感じてしまいました。まあ若さゆえ。仕方のない部分もあるのでしょう。
映画全体としては硬派でスケールが大きく、見ごたえのある印象です。しかし、一方でキャストやテーマがマンネリ化しているようにも感じました。何と言うか「2時間ドラマの延長」の様な気もするのです。おそらく守りに入っているからでしょう。「この不景気の中でぜったいはずさない映画を作りたい」と言う思いは、どの監督も同じ。そうすると当たっている「相棒」シリーズの様に、サスペンス、なおかつ硬派で見ごたえのあるものに集中するのは仕方のない流れなのかもしれません。SPしかり…。しかし本音としてはもっと冒険しても良いのでは?と言う思いです。
本来映画とは2時間ドラマでは描けないぶっとんだシチュエーションが面白いと思うのです。それこそ、バックトゥザフューチャーの様な、映画ならではの世界。まあ現代の邦画にそれを期待するのは難しいのかもしれません。しかし、せめて「振り返れば奴がいる」のような濃いめのストーリーを映画でも見せてほしい…。
なにはともあれ、アンダルシア。ストーリー、世界観ともに前作を越えているので、ファンなら見て損の無い映画です。アンダルシアと言えばかつて「アンダルシアに憧れて」と言う印象的な歌を思い出してしまうのは、一部の世代だけでしょうか(爆)【井出】