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映画 岳 -ガク- 感想

映画「岳 -ガク-」は2011年5月7日公開の映画です。 監督は片山修。出演は、小栗旬 、長澤まさみ、佐々木蔵之介 、石田卓也などです。この映画は、石塚真一のコミック『岳』を実写映画化したもので、日本アルプスを舞台に、山岳救助ボランティアとして登山者の命を守る青年と仲間たちの姿が描かれた作品となっていますが、果たしてその評価やいかに?!今回は「岳 -ガク-」について率直な感想を書いてみたいと思います。

「岳 -ガク-」は石塚真一による原作コミックを映画化したものです。日本アルプスを舞台に して、山岳救助ボランティアの主人公とその仲間たちが繰り広げる感動のドラマが描かれています。とても明るく広い心の持つ主人公の島崎三歩を演じるのは、様々なドラマや映画で活躍している小栗旬。彼は、原作ファンでもあるようで、出演オファーが来たときとても喜んだそうです。撮影にも並々ならぬ気合で臨んだそうで、撮影前から真冬の山岳トレーニングを重ねて、初めは撮影の予定がなかったアイスクライミングや懸垂下降というシーンが追加されることになったほど。これは原作ファンや、まだ作品を知らない人にもかなり期待できるのではないでしょうか。まずは簡単なあらすじから書いてみたいと思います。

■あらすじ
雄大な北アルプス山系。そこにいるのは島崎三歩。彼は誰よりも山を愛している。三歩は世界中の山を登り歩いてきており、今は山岳救助ボランティアとして登山者たちの命を守って いる。彼は、たとえ要救助者が死んでしまっていても「よく、頑張った」と優しい言葉をかけることができる山のように大きな包容力を持つ男である。そんな三歩の暮らす山に、北部警察署山岳救助隊に配属されたばかりの椎名久美がやってくる。久美は、同じ山岳救助隊の隊長・野田正人や三歩の指導のもと、厳しい訓練を乗り越え新人女性隊員として少しずつだが、確実に成長していく。だが、実際の救助では大自然の脅威などで遭難者の命を救うことが出来ない日々が続き、久美は自分の未熟さに自信を無くしていく。そんなとき、猛吹雪の雪山で多重遭難が発生する。仲間と共に救助に向かった久美は想像を絶する雪山の脅威を知ることになる…。

■率直な感想
まず山がとても奇麗に撮れているのが印象的でした。山の険しさ、そして美しさ。存在感。それを撮るのはとても難しかったでしょうが、その点に関してはクリアしていたと思います。
展開も、最初から結構盛り上げてくれるので、退屈するような始まりではないですし、つかみは良かった。…しかし、主人公「三歩」の行動理由がうまく伝わらず、表面だけの行動で山に登ってしまうように見えるのが残念。描きたいことがいっぱいあったのは分かりますが、少し詰め込みすぎでどこにスポットを当てていいかわからないまま映画が終わってしまいました。題材もキャストも良かっただけに、それを生かしきれなかったのはちょっと残念です。

小栗旬はちょっと「山」に向かいすぎた印象(爆)。綿密に描かれたストーリーの上に「山」が存在すれば最高だったのですが、ただ「山」と対峙している感がありました。まあ、想像を超えるくらい「山」での撮影が大変だったのかもしれませんし、脚本的な部分もありますので、彼を責める部分では無いでしょう。

音楽は秀逸で、場面場面を盛り上げてくれました。乱暴にまとめると、ストーリーどうこうにこだわらず、大画面で、「山」の迫力と「音楽」を楽しむ映画かなと。監督の次回作に期待したいところです。【でんすけ】