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映画 こち亀 感想

映画「こちら葛飾区亀有公園前派出所 THE MOVIE 勝どき橋を封鎖せよ!」は2011年8月6日公開の映画です。監督は川村泰祐。出演は、香取慎吾 、香里奈 、速水もこみち、深田恭子、伊武雅刀、谷原章介、沢村一樹などです。ご存知、秋本治の国民的人気コミック「こちら葛飾区亀有公園前派出所」。両さん、映画では一体どんな活躍を見せてくれるのでしょうか。今回は映画「こちら葛飾区亀有公園前派出所 THE MOVIE 勝どき橋を封鎖せよ!」について率直な感想を書いてみたいと思います。

本作は秋本治の国民的人気コミックです。1976年から、35年に渡って週刊少年ジャンプで連載され、“少年誌の最長連載記録”のギネス記録も持っているというので驚きです。2009年の8月にはTBSテレビで連続ドラマとして放送されたのも有名ですね。
今回、ついに「こちら葛飾区亀有公園前派出所 THE MOVIE 勝どき橋を封鎖せよ!」として映画化されました。監督は「のだめカンタービレ 最終楽章 後編」などを手がけた川村泰祐。主人公の両さん役はドラマ版と同じく、SMAPの香取慎吾が演じます。そして、香里奈、速見もこみち、柴田理恵、ラサール石井など、ドラマ版でおなじみのキャストがスクリーンに登場します。スペシャルゲストで、深田恭子も登場。他にも、谷原章介、沢村一樹、平田満など超豪華キャストが出演しているのも、映画版ならではといったところですが、一体どんな作品になっているのでしょうか。まずは簡単なあらすじから書いてみたいと思います。

■あらすじ
両津勘吉は、葛飾区亀有公園前派出所の巡査長である。破天荒で豪快で型破り、やることなすことハチャメチャで、毎日トラブルばかり。出勤の途中には、たまったツケを支払えと言われ商店街の店主に追いかけられたり、小学生に偽造のアイス当たり棒を売りつけたりと、これが巡査長のすることだろうか…。

そんな両津は相変わらず後輩の秋本・カトリーヌ・麗子や中川圭一からは呆れられ、上司である大原部長には毎日カミナリを落とされていた。そんなある日、両津は小学校時代に憧れていた同級生の桃子と偶然再会する。桃子の娘、小学生のユイとすぐに仲良くなった両津は、桃子がシングルマザーであることを知り、心をときめかせる。そして両津は桃子が座長を務めている旅芸人一座の演出から小道具まで手伝い始め、しまいには日本中をまわっている桃子の一座に入る。やがて両津は桃子との結婚…警察官を退職…など、勝手に夢を見はじめるのだった。

一方、桃子は子供の面倒見の良さや、座員たちとあっという間に仲良くなる両津の姿をそっと見ているが、ユイの本当の父親、光男のことも忘れられなかった。そんな中、両津は大原部長を騙して、黙って一座の手伝いをしていたが、部長が偶然にもその公演を観にきていたため、ばれてしまった。もちろん大目玉をくらった。両津と大原部長の口論が大乱闘となり、勢い余った両津は「警察辞めて桃子と一緒になる」と飛び出す。だがその最中に、警察庁長官の孫娘の誘拐事件が発生。大がかりな捜査本部が設置されるが、事件の状況があきらかになるにつれて、実際に誘拐されたのは警察庁長官の孫娘ではなく、ユイであることが判明した 。それがわかると、捜査本部のやる気が一気に下がるのがわかった。それを目の当たりにした両津は、誘拐された人の身分によって捜査のやり方を変えるのはおかしいと非難し、中川と独自に犯人を追うのだった。犯人の巧みなアリバイ作りによって捜査はなかなか前に進まなかったが、両津と中川の執拗追跡により事件はなんとも意外な展開を見せる…。誘拐事件の背景には、警察が隠蔽していた過去の冤罪事件が絡んでいる。そして犯人が仕掛けた罠によって両津は絶体絶命のピンチに…。果たして両津は事件の真相を暴き、ユイを救うことができるのか。そして切ない恋心の行方は……。

っと、かなり長いあらすじを書いてみました。

■率直な感想
作品のムードを説明すると、国内の様々な役者達が入り乱れるパニック人情ムービー。テレビ版と比べて「セットのおもちゃ感」が減っています。全体的にはやかましい映画ですが、ラストはしっかり泣きの要素もあります。そこに行きつくまでの流れを飽きさせないように持って行くと言う点では成功していたんじゃないかな。

有名な役者がどんどん出て来て、「こち亀」と言うよりはなにやらオリジナルのスペシャルドラマを見ている様な感もありました。両さんがでかすぎる、漫画とテンションが違う、など、原作との違いはあげればキリがありません。そう言う見方をしてしますと、違和感ありありで見ていられないかも。むしろ原作を知らない方が楽しめるんじゃないかと思います。

物語のサスペンス要素+泣ける要素のバランスは盛りだくさんのストーリーの中核を担っているだけに重要なところ。最後に泣きを持ってくるのは映画を締めるのためにと思えば悪くないのですが、サスペンスの部分はちょっと消化不良だったかな。

俳優の演技についてはむしろ脇役に安定感がありました。両さんは予想通りの大声ハイテンション、中川はクールキャラとギャグキャラのミックスをまずまずこなしていました。、部長は最高にキャラ立ちしていましたし、深キョンも悪くは無かった。香里奈は正直ちょっと残念だったかな。もう少し「にじみ出るエレガントさ」を出してほしいところだったんですが。

全体的には人情ドタバタコメディとして独自の路線を行っていました。映画と言うよりは役者の豪華なスペシャル2時間ドラマと言った感じです。メッセージ性を求めず、エンターテイメントとして、何も考えず見たい方に是非。子供とみるのも悪くは無いかな。映画としての完成度とかはあまり求めてはいけないのかもしれません。自分も今回はフラットに感想を書いたつもりです。【でんすけ】