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映画 婚前特急 感想

「映画「婚前特急」は2011年4月1日公開の映画です。監督は前田弘二。出演は吉高由里子、浜野謙太、杏、青木崇高、加瀬亮、榎木孝明などです。5人の彼氏と同時に付き合うOLが主人公のこの作品。女性は結婚や、何気ない幸せに憧れる気持ちに共感できそうですが、果たしてその評価やいかに?!今回は映画「婚前特急」について率直な感想を書いてみたいと思います。

今作は前田弘二監督の長編映画のデビュー作で、5人の彼氏と付き合う自由なOLが主人公の作品。5人と付き合うなんてとんでもない設定のようにも思えますが、吉高由里子の雰囲気でなんとかもっていっているとか。5人の中から「たった一人の本当の人」を見つけようとする気持ちの動きにも注目したいところです。まずは簡単なあらすじからたどってみましょう。

■あらすじ
OLの池下チエは5人の男と付き合っている。それは時間を有効利用して自分の人生を楽しむためだ。仕事のグチは包容力のあるバツイチの西尾みのるに。旅行に行くのは金持ちの年上の三宅正良。気分転換にスカッとしたい時はバイクを持ってる出口道雄。癒して欲しい時は年下の野村健二。気取らずラクしたいときは気を使わなくていい田無タクミ。とこんな感じに時と場合によっていろいろな彼氏がいるのだ。

ある日親友の浜口トシコが付き合っていた彼氏の子供を妊娠し結婚することになる。チエも結婚することを勧められるがまだそんな気にはなれなかった。しかし、結婚式でトシコの幸せそうな姿を見て、チエは自分の彼氏達を査定する。自分の彼氏たちの良いところ、悪いところを書き出して、最後に残ったのが本当の相手かもしれないと思った。そしてまず初めに、何のメリットもない田無と別れることに決めた。しかし、田無はチエと付き合ってるとは思っていなかったのだ。田無に振られたことに腹が立ったチエは、自分に思いっきり惚れさせてから振ってやろうと決める。しかし、そう思ううちに他の男たちともなんだかしっくりいかなくなってくる。

そしてある日チエはトシコの家に泊まり、日常の中での夫婦の何気ないやりとりを見て、自分も本当の相手を探そうと決心する。

■率直な感想
や、やばい…。やばすぎる…。何がって?そりゃこの設定ですよ。監督は吉高由里子を国民の敵にしたいのか!?と疑いたくなる悪女設定で、見る前はかなり心配な映画でした。
実際に見てみると…。

不思議と5又設定が気になりませんでした。真面目に描かれたらきっときつかったのでしょう。しかし、コメディとして見るとありだったかも。吉高由里子の演技もこれがけっこう突き抜けていて、不思議と説得してしまう力が。これが別の女優だったら評価の分かれるところだったのは間違いないでしょう。もっとも、吉高由里子自身も評価の分かれるところではあると思うのですが、「この設定で乗り切った」と言う点で評価に値すると感じました。他には浜野謙太も良かった。ミュージシャンとしてだけではない表現力を持った人だと感じました。
テンポもよく、笑いのつぼを押さえたその展開は見る人を飽きさせません。設定の違和感さえ無ければ「コメディ」と言う点において面白い映画かと思います。

まあ、数ある映画を押しのけ、この映画を見たいときと言うのは、「何の気なしに笑いたい」時なのかな。暗いムードを吹き飛ばすとまではいきませんが…。こんな時だからこそ必要な映画なのかもしれません。【でんすけ】