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映画 もしドラ 感想

映画「もし高校野球の女子マネージャーがドラッカーの「マネジメント」を読んだら」は2011年6月4日公開の映画です。監督は 田中誠。出演は、前田敦子、瀬戸康史、峯岸みなみ、池松壮亮、川口春奈、大泉洋など。岩崎夏海原作のベストセラー小説を映画化したこの作品。弱小野球部のマネージャーが『マネジメント』を読み、甲子園出場を目指すという青春ストーリーですが、気になる評価やいかに?!あらすじ、率直な感想を書いてみたいと思います。

2009年12月に発売されて以来、驚異的なベストセラーを記録している岩崎夏海原作の「もし高校野球の女子マネージャーがドラッカーの『マネジメント』を読んだら」。映画版の総合プロデュースを手掛けるのは、数々のム―ブメントを創りあげてきた秋元康。そして主演は今や超人気アイドルAKB48の前田敦子が弱小野球部のマネージャーを演じます。経営学の父・ドラッガーの名著『マネジメント』を読み、甲子園出場を目指すという作品ですが、一体どんな評価なのか気になります。では、まずは簡単なあらすじから書いてみたいと思います。

■あらすじ
川島みなみは病床の親友・宮田夕紀を引き継いで、夏の甲子園の予選を1回戦で敗退した都立程久保高校野球部にマネージャーとして入部する。そして、みなみは野球部を甲子園に連れて行くと宣言した。しかしとんでもないことに、エースである浅野慶一郎を筆頭にほとんどの部員が練習をサボってばかり。挙げ句の果てに監督の加地誠はそんな状況を見て見ぬふりという有様だった。みなみは宣言してしまった手前、引っ込みがつかなくなってしまい、書店に立ち寄ってみた。店員にマネージャーについて書かれた本がないかと尋ねると、『マネジメント』を勧められた。

これは世界中のほとんどのマネージャーが読んでいると言うのだ。家に帰って早速読んでみると、それは経営学の本でドラッガーが書いたものだった。しかしみなみは、この本に書かれていることを高校野球にどうにか活かそうと思う。 そして親友の夕紀や、後輩マネージャーの北条文乃の助けを借りながら、部員たちと向き合っていく。

次第にその考えが部全体に浸透し、部員たちは真剣に練習に取り組むようになる。そして、甲子園出場も狙えるまでの実力になっていく。それは他の部活動にも影響し、高校野球界全体の古いセオリーさえ刷新する。そして、みなみたちにとって最後の甲子園予選が始まる。程久保高校野球部はトーナメントを勝ち上がっていく。しかし決勝前夜に、衝撃的な出来事が起こる…。

■率直な感想
前田敦子はQ10でも女優として注目された存在(賛否両論はありますが)。AKB人気も相まって彼女を主演に持ってきたのはプロモーションとしては正解でしょう。今作に関しては今までの彼女の演技を一歩前に出した印象。より積極的でアクティブな存在として描かれています。違和感は無かったのですが、ところどころに疲れが見えていた印象。そりゃそうですよね、彼女は今、人生で一番忙しい時期かもしれません。それはともかく、等身大の演技は思っていたより感情移入出来ました。しかし、女優としての注目は共演の川口春奈にゆずるかも。彼女は前に当サイトでも触れましたが、AUのリスモのCMで、2010年度最も注目された新人の一人。あどけないけれど全身から発するオーラは当時の新垣結衣を思わせました。

ストーリーにおいては、映画ではありますが「ドラッカー」をきちんと説明しようと解説している感があり、それが評価の分かれるところ。自分はなんとなく展開されるより、こうした説明があった方が好印象。しっかり理解したい人には本をお勧めしますが、そのとっかかかりにはちゃんとなってくれそうです。一方で目的を叶えることを第一としているので、ついていけない強引な部分もあり(特に野球において)。これは原作もそう言うムードがありましたから仕方ないのかな。「ドラッカー」のメッセージがしっかり伝わるかはわかりませんが、何かやろうと思っている人ほどやる気になる映画でしょう。そう言う意味では発声が良くうますぎる女優より、発展途上な演技の前田敦子が合っていたのかもしれませんね。ファンなら必見、ファンでなくても興味があるなら見て損はないかなと。ドラッカーの手法が今通じるかは別問題ですがね…(爆)【でんすけ】