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映画 東京公園 感想
映画「 東京公園」は2011年6月18日公開の映画です。 監督は、青山真治。出演は、 三浦春馬 、榮倉奈々、小西真奈美、井川遥、高橋洋、宇梶剛士などです。小路幸也原作の小説を「サッド ヴァケイション」などを手がけた青山真治監督が映画化。およそ4年ぶりの長編作品ということですが、一体どんな作品になっているのでしょうか。今回は映画「 東京公園」について率直な感想を書いてみたいと思います。
映画「 東京公園」は 小路幸也の同名小説を映画化したものです。カメラマン志望の青年が、突然舞い込んだある依頼をきっかけに、周囲の女性たちとの関係が微妙に変化していく様子をが描かれています。 何でも話せる幼なじみ、いつも優しく支えてくれる義理の姉、記憶の中の誰かに似ている被写体の女性。 彼を取り巻く全く違う3人の女性と向き合うことになっていきます。主人公を演じるのは三浦春馬。青年期のなんとも言えない心情を等身大で表現しています。また、榮倉奈々の明るさや、小西真奈美の清々しさ、井川遥のミステリアスな魅力も見どころのひとつです。東京の公園に降り注ぐ陽射しの中で動いて行くストーリーは胸に染み渡るのか?では始めに簡単なあらすじから書いてみたいと思います。
■あらすじ
大学生の光司は、東京の公園を訪れては家族写真を撮り続けている。彼は、幼い頃に亡くした母親の影響でカメラマンを目指していた。ある日、「いつも娘を連れてあちこちの公園を散歩している彼女を尾行して、写真を撮って欲しい」という一人の男からの突然の依頼が舞い込む。依頼主の初島という男の態度に光司は悩んだが、ほとんど強制的に依頼を受けることになってしまった。光司は親友のヒロと同居していて、彼にだけはこの依頼があったことを話そうとするが、どこか気がとがめて全てを話す気にはなれなかった。
同居人のヒロは、光司の幼なじみの富永の元彼だった。富永は元気な笑顔が魅力で、ヒロと別れてからも光司のバイト先のゲイのマスターが営むカフェバーを訪れ、食べ物やDVDを持参しては家に出入りしている。マスターは自分がゲイであることを承知の上でプロポーズしてきた女性と結婚をした。しかしその妻を病気で亡くしていた。カフェバーには光司の義理の姉の美咲もよく来ている。富永は、親の再婚で兄弟になった光司と美咲を楽しそうに眺めながら、今日も酒を飲みながら大好きなゾンビ映画のことを語る。
そんな中、初島から「潮風公園、よろしく」というメールが届き、光司はしぶしぶ重い腰をあげて公園へと出かける。そこにいたのは百合香という女性だ。光司は彼女が娘と一緒に東京の様々な公園を散歩する写真を撮るうち、次第に記憶の中の大切な人の面影と百合香を重ね合わせるようになっていった。そんな中、母が倒れたという連絡が舞い込み、光司と美咲は両親が住む大島へと向かう。その夜、美咲と光司は二人きりで話をし、百合香のことを語り始めた光司だったが、逆に美咲に富永のことを問われてしまい、戸惑う光司。やがて、富永の心の中の深い悲しみ、美咲がずっと 心の中にしまってきた愛情、会話すらしたこともない百合香の眼差しに触れながら、光司の心は次第に変化していくのだった…。
■率直な感想
ゆっくり流れるストーリーは多少退屈ではありましたが、恋愛映画のツボは押させていたように思います。セットや風景もほっとさせるような温かいテイスト。その中で繰り広げられる物語はどちらかと言うと少女漫画より。榮倉奈々も少女漫画の主人公そのもので、嫌味じゃない明るさと笑顔を振りまいていました。いや、この嫌味じゃないって部分こそがこの娘の一番の才能だと思います。
大作ではありませんが、恋愛ものが好きな女性にはお勧めかなと。ストーリーで見せると言うよりはどちらかと言うと「情景と空気」で見せる方向。牧歌的に終始行くかと思いきや結構切ない部分もあります。反面、男性視点からみるとややユルくて退屈かな(男性同士で見ることは無いとは思いますが…爆)。ちなみに原作とはまったく違うテイストなので、原作ファンは注意です。別物として見ましょう。【井出】