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映画 ツレがうつになりまして 感想
映画「ツレがうつになりまして」は2011年10月8日公開の映画です。監督は佐々部清。出演は、宮崎あおい、堺雅人、吹越満、津田寛治、犬塚弘 、梅沢富美男、大杉漣、余貴美子などです。漫画家、細川貂々の同名コミックエッセイを映画化したこの作品。うつ病になった夫との二人三脚の闘病記を描いていますが、その評価やいかに⁉今回は映画「ツレがうつになりまして」について率直な感想を書いてみたいと思います。
映画「ツレがうつになりまして」は、細川貂々の同名コミックエッセイを映画化した作品です。夫がうつ病になったことをきっかけに、今までの自分たちを見つめ直して、成長していく夫婦の姿が描かれています。
監督を務めるのは、自身の周辺にもうつ病になった知り合いが何人もいるという佐々部清。なんでも、4年という月日をかけて映画化にこぎつけたという意欲作のよう。そして、物語の中の夫婦を演じるのは宮崎あおいと堺雅人。夫がうつ病という、辛い立場でありながら、それに苦しむ繊細な夫を優しく見守る宮崎あおいの姿は、暖かい気持ちにさせてくれます。人生の危機というものに、のんびりと立ち向かう夫婦の姿が、うつとの付き合い方をやさしく教えてくれるとのこと。原作者である細川貂々もこの作品に感動したらしいこの映画、彼は監督にこの原作を託してよかったとコメントを残しています。見た人の心をほんわかさせてくれるような作品ですが、どのような映画なのでしょうか。まず始めに簡単なあらすじを書いてみたいと思います。
■あらすじ
高崎晴子の家族は、夫の幹男そしてイグアナのイグ。幹男は仕事をバリバリこなし、毎朝お弁当まで作るスーパーサラリーマンであった。そんな幹男がある朝、真顔で「死にたい」と呟く。病院での診断結果は、うつ病だった。仕事の激務とストレスが原因らしい。結婚5年目。晴子は幹男の変化に気付かなかったことを謝りながら、「会社を辞めないなら離婚する」と告げる。そして幹男は会社を辞め主夫になり、家事嫌いだった晴子は心の中で嬉しく思っていた。
だが、幹男のバカ真面目で完璧主義な一面もクローズアップ、時々イラッとすることもあるが、晴子は以前より明るい性格になり、グチグチ文句を言わなくなった。ところが収入源がなくなり、高崎家は貧困街道まっしぐら。そこで晴子は編集部へ行き、「ツレがうつになりまして、仕事をください」と大胆発言をする。そして晴子は新しい仕事をもらい、幹男の体調も少しずつ回復していく。もうあの元気な幹男に二度と会えないのか、と不安になったこともあるが、晴子は考え方次第で人生はハッピーになるとわかった。そして、小さなつまづきのその先向こうには、ある奇跡とも思える出来事が待っていた…。
■率直な感想
巷では「ツレうつ」と略すことの多いこの映画、何も「けいおん」のようにライトにしなくても…っと思って見たのですが、これまた結構深い内容で見入ってしまいました。堺雅人と宮崎あおいは大河ドラマ「篤姫」でも夫婦役として好演し、ドラマのヒットにもつながった経験があります。そんな二人ですから、やはり今回もかなり良い感じでした。思えば篤姫の時の堺雅人演じる徳川家定もうつっぽい役だったなあ。
物語は、序盤から淡々と進んで行きます。題名が題名だけに旦那がうつになるのはわかっているので、びっくりすることはありません。しかしじわじわと胸をつかむような切なさと優しさにあふれています。この辺は宮崎あおいの幸せオーラも手伝ったいるのでしょう。外の役者だったらもう少しわざとらしくなっていたかな、きっと。うつが身近な病気になってから数年、まだ解明されていないこの「うつ」に対して立ち向かっていく様はどこか他人事ではない気がします。難を言えば物語の起伏に乏しいことかな。ちょっとドラマスペシャルの様でもありました。しかし、見て損は無い、良作の部類でしょう。【でんすけ】