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映画 わさお 感想

映画「わさお」は2011年3月5日公開の映画です。
監督は錦織良成。出演は薬師丸ひろ子、甲本雅裕、佐野史郎、笹野高史、平田満さんなどです。3歳のオス犬でブサかわ犬として、全国的な人気者になったわさおの物語ですが、はたしてその評価やいかに!?
今回は映画「わさお」について率直な感想を書いてみたいと思います。

今作はブログをきっかけに“ブサかわ犬”として人気になったわさおを主人公の映画。捨て犬だった過去から、今の飼い主に出会うまでを描いた作品です。

フサフサの白い毛は秋田犬には珍しく、愛嬌のある表情から、ブサかわ犬として、今では人気者になっているので顔を見たらほとんどの人がわかるのではないでしょうか。飼い主に捨てられ、心を閉ざしたわさおを、あたたかく、やさしく見守る飼い主役を、薬師丸ひろ子が演じます。また、わさお役はわさお自身が一度も代役を使わずに演じているので、俳優わさおの演技にもぜひ注目とのこと。まずは簡単なあらすじから書いてみたいと思います。

■あらすじ
舞台は背後に白神山地の見える青森県鰺ヶ沢。東京から走る貨物列車の中から、白く長い毛の大きな秋田犬が外の風景を見つめている。疲れた足を必死に動かし、それでも犬は旅を続けた。

動物好きの菊谷テツ子が店先で6頭の犬にエサをやっている最中に、その白い秋田犬はやって来たのた。しかし、エサをあげても食べず、犬は1人の少年を見つめている。

アキラという少年は、事故で負傷して入院中の母親を姉と2人で面倒見ている。そして彼は動物好きでテツ子の動物の世話も手伝っていた。鰺ヶ沢と言う場所は、相撲とトライアスロンが盛んで様々な人たちがいた。店の常連の老人3人組。中学生3人組、テツ子の夫たち。町の人々たち。そんな人々の間で、ある日、正体不明の動物の目撃情報が相次いで噂される。農作物の被害も続いたので、子どもたちの安全のためにも何とかしようということになり、対策が練られた。目撃情報によればあの秋田犬はちょうどライオンのような外見をしていたと言う…。一方例の白い犬はテツ子のおかげで少しずつエサを食べるようになったが、それでも人には懐かず、現れては消えていた。その犬は、トライアスロンの練習に励む老人や地元の中学生たちをいつも励まし、テツ子のところにいる老犬を心配してくれたが、テツ子は畑を荒らす熊と間違えられてしまうのではないかと心配してた。すべての生き物を愛するテツ子。犬が母の事故の原因だったことから、犬を愛しながらも迷うアキラ。そして2人の近くに現れる犬。自然を愛し、人を愛し、動物を愛し生きる姿。人間としての愛情。自然に対する愛情。生き物すべてに対する愛情。秋田犬は何も言わない…。はたしてわさおとテツ子はどうなってしまうのか…?

■率直な感想
正直見る前はまったく期待していませんでした。でも見てみると…「意外にいけるんじゃない!?」と言う思いに。何がって、素人犬のわさお本人があまり無理していないこと。

今回の映画「わさお」はCGもほぼ使わず、素人犬のわさお本人が主演を演じる。この設定こそこの映画のキモ。時折出るわさおの「野生」っぽさがなんとも愛らしく、それが自然に見る者の心をつかんでしまうような気がします。これが「プロの犬」が演じる作品だったらこの感じは出ないでしょう。リアルなわさおを見ることができる事。それが一番の見所です。

ストーリーに関しては、「このシーンは必要なのか」と思うシーンもあり。無理にストーリーを仕上げなくてもわさおの魅力で持っていける映画なので、もっと無駄を省いて「わさお」にスポットを当てたほうが密度の濃い作品が出来たのでは!?
もっともストーリーそのものが悪いわけではありませんので、「わさお」が好きな人にはおすすめです。ちなみにわさおは「秋田犬」とのこと。あんな秋田犬いるんですね…。【でんすけ】