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あの日見た花の名前を僕達はまだ知らない 個人的感想

「あの日見た花の名前を僕達はまだ知らない」は「あの花」の略称で有名になった青春偶像劇。同時期のアニメ作品としては「まどマギ」同様話題になった作品です。心に風を吹かせるようなその物語はアニメファンでなくても必見。今回はそんな「あの花」についてです。

「あの花」はアニプレックス、フジテレビ、A-1 Picturesよる完全オリジナルアニメです。2011年4月から6月までフジテレビ・ノイタミナ枠などで放送されました。アニメと並行して小説化され、今はジャンプスクエアで漫画化もされています。

●主なあらすじ
幼馴染の宿海仁太(じんたん)、本間芽衣子(めんま)、安城鳴子(あなる)、松雪集(ゆきあつ)、鶴見知利子(つるこ)、久川鉄道(ぽっぽ)の6人は、かつてお互いをあだ名で呼びあい、町の平和を守るため「超平和バスターズ」を結成し、秘密基地にいつも集まっていました。しかし…

突然めんまが事故で死んでしまい、それ以来お互いの距離は離れていきました。そんな日々が続く中、高校受験に失敗し、引きこもっていたじんたんの元に死んだはずのめんまが現れます。めんまのお願いを叶えれば成仏できる、ということから超平和バスターズのメンバーが再び集まり始めます。淡い初恋や、お互いの抱えた後悔に翻弄されながらめんまをめぐる物語は進んでいきます。

●ぶっちゃけ感想
物語全体として暗いテイストで、笑えるシーンがところどころにちりばめられているといった印象です。引きこもりや友達との付き合い方、好きな人を想う気持ち、そういった難しく扱いにくいテーマが多いのですが、共感でき泣けるシーンも多々あります。めんまの天真爛漫な姿が逆に切なくなります。胸の奥にずしりと来る展開が多いのでいい意味で泣きたい人におすすめです。 とても「心満たされる温かいストーリーなのですが、難を言えば最大の盛り上がりが最終話直前の第10話に来てしまっているのが残念なところ。最終話は前半でいったん落ち着き、後半につながる流れ。中盤から徐々にボルテージの上がっていった第10話と比べ、最終話は後半のみの勝負になってしまっているので好みは分かれると思います。 OPテーマの「青い栞」は最終話ではEDに使われ、とても素敵な歌ですが、注目してほしいのはEDテーマの「secret base ~君がくれたもの~(10 years after Ver.)」です。この曲は2001年に70万枚のヒットを飛ばしたZONEの代表曲の一つです。この曲のリスペクトから生まれたのかと思わされるような物語と歌詞とのリンク、涙を誘う曲調、そして放送のあった2011年は発売からちょうど10年目です。「10年後の8月また出会えるのを信じて」と歌詞にあるように、あの花は奇跡のような物語でした。【あんず】