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HUNTER × HUNTER(ハンターハンター) 感想

HUNTER X HUNTERは『週刊少年ジャンプ』(集英社)誌上において連載されている人気漫画。1998年(平成10年)14号から、いくつもの休載をへて長期連載されています。作者は幽遊白書、レベルEなどで知られる富樫義博。2度にわたるアニメ化、OVA化もしており根強いファンを獲得しています。今回はそんなHUNTER × HUNTERについて、超個人的レビューを書きたいと思います。
(キャラレビューはこちら)

●超個人的感想と人気の秘密
主人公の少年ゴン=フリークスが、まだ見ぬ父親ジンと会うために、超難解と言われている「ハンター試験」を受けに行くところから物語が始まります。

試験会場に向かう途中の船で、レオリオ、クラピカと意気投合し、そして第一次試験で出会ったキルアとともに、ハンター試験を始め、数々の難解な試験を乗りこえながら、仲間との友情や絆を深めていくとても魅力がある物語です。今回はこの「HUNTER X HUNTER」の感想を書いてみたいと思います。

幽遊白書も大人気漫画で、アニメ化も長期にわたって続けられた作品でした。HUNTER × HUNTERもその流れがあって、ジャンプの新連載から楽しみにしていました。実際に読んで見ると、幽遊白書とは違い主人公はゴンという少年でしたので、少年雑誌といっても年齢層は小学生ぐらいをターゲットにしているのかと最初は思っていました。しかしその感想はまったく見当外れでした。物語がすすむにつれ、メインターゲット層は子供から大人まで幅広く楽しめる作品として後に定着することになります。

HUNTER × HUNTERの最初の頃、いわゆるハンター試験の方では、冒険といった子供向けのファンタジー世界が描かれていくのですが、巻が進むにつれてキャラクターの強い個性と目的が鮮明になっていきます。

主人公、ゴンの目的はハンターになって父親に会うことですが、仲間のクラピカは、失われた同胞の緋の眼を探し出し、幻影旅団に仇討ちすること。レオリオは医者になることなど、それぞれハンターを目指した経緯が語られていくことで、ゴンだけではなく、他の登場人物にも感情移入が増してきます。だれか一人に感情移入してしまえばもうHUNTER × HUNTERの虜と言っても過言では無いでしょう。個人的にはヒソカの動向が気になりますが、前半注目すべきは何と言ってもクラピカでしょう。

HUNTER × HUNTER感想その2 長期休載とネットで話題のゴンさん
幻影旅団編では、主人公はクラピカではないのかと思えるほど、クラピカを中心に物語が描かれていたことがとても印象的です。もちろん、主人公はゴンなのですが、こうした主人公以外にも、魅力的なキャラが多数登場します。その傾向はハンター試験の頃からずっと続いており、過去に出てきたキャラが再登場するだけで、次なる展開が気になることが多々あります。

また、長期的に連載を休んでいたこともあり、多くのファンから、続きを書いてほしいと切望されていたことでしょう。しかし、連載が長期的な休みになったことで、物語の設定がより緻密になったとも思います。グリードアイランド編だけをとっても、何百枚もあるカード能力の設定を矛盾なく使用するなど、ノート一冊はそのカードの設定だけで埋まりそうなほど細かいものでした。

キメラアント編でも、長期休載の功が出始めます。キメラアントとその王と、ゴンたちハンターの死闘は神がかったとさえ思えるほど、圧倒的な面白さとサプライズが存在していました。いつしかファンはこれだけ面白い漫画を書いてくれるなら、いつまでも待ってやると唸らせるほどの素晴らしい出来でした。

たまに作者の都合で休載したりしていましたが、それでも納得させる作品を書くのだから、富樫氏は只者ではないですね…。インターネットではHUNTER X HUNTERが連載開始しただけで、ジャンプの売上部数が20万部違うと言われています。普通なら信じられない話ですが「HUNTER × HUNTER」ならありえてしまうと思えるほど面白い作品です。しかも、アニメ化を一度した作品ですが再び最初からアニメを新製作で放映すると言う驚きの展開もありました。OVAではグリードアイランド編までで終了していますが、このアニメ化でOVA以降、キメラアント編をも描いています(多少設定は変わってますが)。

そんなキメラアント編、少しネタばれになりますが、キメラアント編でゴン対ピトーのシーンはとりわけ話題になりました。何が話題かって?主人公ゴンの姿です。ゴンはピトーと対戦する時、自分の数年後の力をリスク承知で手に入れました。服装はそのままで身長が伸び、体はムキムキに。つぶらな瞳で妖怪の様な拳を繰り出し…そのあまりの異形な姿にネット上では話題沸騰。「ゴンさん」の愛称で親しまれる事になってしまいます(爆)。ゴンさんは主に2ch等でアスキーアートも多数作られています。

そんな衝撃の「ゴンさん」で幕を閉じたキメラアント編。新展開ではあの懐かしのキャラが多数登場しています。キルアとイルミの対決、ゾディアック家の謎、外の世界とはなんなのか。物語は一瞬ジンに会ったことで終わってしまう予感がありますが、作者自身がジャンプ巻末のコメント欄で「展開が展開なので早く戻ってこれるようにします」と受け取れるコメントを言っていたので、終わるのはまだまだ先でしょう。旅団全員とクラピカは死ぬ(作者がジャンプの別冊ムックで言っていました)と言う発言も気になりますし、ジャイロなどの謎はまだまだ回収されていません。わかりしだい追記いたします。