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アニメ 氷菓 感想

●アニメ 氷菓 ぶっちゃけ感想

氷菓は古典部シリーズの第1弾であり、米澤穂信のデビュー作です。練られたストーリーと意外な展開が魅力の作品。今回はそんな氷菓について触れてみましょう。

冒頭からやる気のなさがにじみ出た高校1年の折木奉太郎(おれきほうたろう)は、姉からの一本の電話から神山高校で廃部寸前の古典部に入部することになり ます。一人で面倒がないのなら、と「省エネ主義」を掲げ部室に入ると、同じ1年生の千反田(ちたんだ)えるが振り返りました。「私、気になります」と目を 輝かせるエルを中心に学校で次々と起こる奇怪な事件を解決していくことになるのですが、一つ大きな謎にぶち当たります。それは古典部が代々作ってきた「氷 菓」という文集に隠された33年前の真実で……

氷菓の魅力は何と言っても謎解きです。解けそうで簡単には解けない、けれど頑張れば解けそ うな難易度が頭の回転を促進します。謎一つ一つの背景に見える真実が切なくて、心がじんとします。奉太郎は省エネ主義で、どうにも隙のない男の子です。姉 には逆らえないのか、普段ならば部活に入るだなんてことはしないはずが今回だけはどうしようもなかったようです。結局えるに振り回され、古典部部員に振り 回され、少しずつお人よしになっていくところが奉太郎を憎めない理由です。

そんな風に奉太郎を変えたのはやはり千反田えるでしょう。まっすぐで天然な女の子かと思いきや影もお金もあるお嬢様でした。彼女の眼の魅力に吸い込まれて しまいます。古典部はメンバーを増やします。福部 里志(ふくべさとし)は自らをデータベースと呼び、僕は答えを出せないんだと口癖のように言います。無機質なキャラクターは好感が持てるのですが、あまり にも優柔不断で無関心な様に納得できないこともあります。それは伊原摩耶花(いはらまやか)の場合も同様で、あまりにも奉太郎への態度が手厳しく、反発心 を抱いてしまいました。しかし物語全体としてはバランスが取れていて、安心して見れました。【あんず】