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聖☆おにいさん ブッダ キャラレビュー

「聖☆おにいさん」はモーニング・ツーで現在連載中のイエスとブッダの2人の聖人を主人公とした日常コメディ漫画です。作者は中村光。手塚治虫文化賞短編賞受賞や「このマンガがすごい!2009」オトコ編で1位を獲得するなど、根強い人気のある漫画です。主役はブッダとイエスとあって、読んでなくとも気になっている人は多いのでは無いでしょうか。
今回はこの「聖☆おにいさん」の超個人的感想を書いていきたいと思います。
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  • 聖☆おにいさん ブッダ
  • ブッダ
  • ブッダその人。お釈迦様。 螺髪に白毫、長い耳たぶ。
  • 手塚治虫のファン。
  • 名言「石の上にも3年…ファミレスにも8時間だよ…」

●聖☆おにいさん ブッダ キャラレビュー

日本人の私たちにとってキリスト教よりも馴染みの深い、仏教の開祖であるブッダは、漫画内においてイエスよりも神らしく見えます。イエスの浪費を叱ったり、フランクなイエスとは対照的に、師弟関係に厳格な姿も見せます。「仏の顔カウントダウン」という「仏の顔も三度まで」をもじったセリフが出てくるのですが、ブッダを4度怒らせると相当怖いらしいです。 実際仏の顔カウントダウンをしているブッダの顔は、笑顔の裏にめちゃめちゃ黒いオーラが出ています。そりゃあイエスもビビります(笑)。

かなりジャンルは変わりますが、優しいブッダの黒さは「最遊記」の「八戒」や「BLEACH」の「卯ノ花烈」に通ずるものがあると思います。イエス同様奇跡を起こすことも度々あって、素敵なセリフを発すると後光が差したり、常に動物に好かれて囲まれてしまったりします。最近のネタではアンテナ無しで、地デジをひいたりしちゃいます。うらやましいですね…。どんな小さなことでも苦行にしようとするクセがあるのですが、それはまさにブッダならではのクセですね。 かなりイエスより神々しさを感じるブッダですが、そのしっかり者の姿も裏を返すとかなり人間らしさがあり、世の中のお母さん達も驚きの主婦臭がするのです(笑)。

イエスとは反対のかなりの倹約家で、広告は欠かさず目を通し、特売セールが大好きで、イエスとブッダの間にあるのは友情ですが、読者からしてみるとたまにブッダがイエスという息子を抱えたお母さんに見えてくると思います。イエスは気付いていませんが、2人がいつも着ているあのTシャツは、シルクスクリーンを趣味とするブッダのお手製。何から何まで家庭的すぎます(笑)。 またブッダを語る上で忘れてはいけないのが、耳たぶネタです。ブッダの長い耳たぶが特徴的であるのは、大仏様なんかでお馴染みなので誰もが知っていると思いますが、この耳たぶがものすごく万能で耳の穴に詰めて耳栓にしたり、ひんやりするので冷をとったりできる万能耳たぶなのです(笑)。本人はニット帽からはみ出たりするので、少しコンプレックスなのかな?と思う所もありますが、ブッダのこの耳たぶネタのギャグは、聖☆おにいさいんの中で一番安定したおもしろさを持っていると思います。イエスに振り回され、身体的なギャグのネタにされてしまうブッダですが、そのお母さんのような安心感は荒んだ気持ちを和らげてくれるので、惹かれるファンはたくさんいます。イエスとブッダの2人のうち、結婚をするならブッダ、というネットの意見もちらほら見ます(笑)。苦労ばかりではなく、たまにもらえるイエスからのサプライズやプレゼントに喜ぶ姿はこっちも思わず微笑んでしまいますね。どんな読者も優しい気持ちにさせてくれる不思議なキャラクター、それがブッダなのでしょう。【ことひめ】