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マゼラン ワンピース

『ワンピース』は尾田栄一郎の漫画作品で、1997年から少年ジャンプにて長期連載されている人気漫画です。その売り上げは「国内単行本売り上げ史上最速1億冊突破」など、今世紀最初の大ヒット漫画と言っても良いでしょう。ワンピースには魅力あるキャラが沢山出てきます。今回はその愛すべきキャラクター達のキャラレビューを勝手にしちゃいましょう。※作品の感想はこちら

●マゼラン キャラレビュー

インペルダウン監獄署長であるマゼランはワンピースの中でも最強クラスの一人。超人系悪魔の実である「ドクドクの実」の能力者であり、本編では多くのキャラを苦しめました。ドクドクの実の特徴は、体から分泌する毒を放射し、相手を短期間でしとめると言う危険なもの。その能力は自然系（ロギア系）では無く、超人系。にもかかわらずロギアの様な強さを発揮しました。

マゼランは、名前からして大物感が漂っていますが、登場時はギャグキャラの様な描写でありました。ドジだわ、トイレにこもるわ、デザインもギャグっぽいわでなんとも強そうな印象では無かった。おそらく多くの人がそういう風な印象を受けたのでは。ハンニャバルとのやりとりもまたそう言う印象を助長していました。しかしその印象はすぐにかき消されることになりました。

ルフィとの戦闘は熾烈を極め、毒竜（ヒドラ）と言うドラゴンの形をした毒で出来た竜がインペルダウンを駆け回る様は、単なるボスキャラを越えた迫力。アニメでも非常にダイナミックな描写でありました。そしてルフィを窮地にいたらしめ、その後も大きな傷を残すことになります。

そしてイワンコフ、イナズマとの戦いにも勝利。あげくの果てにワンピース最強キャラの一人でもある黒ひげを、一味もろともかたずけると言うありえない強さ。読者に強力な印象を与えました。もちろんその後ルフィ、イワンコフ＆イナスマ、黒ひげ一味はすべて解毒、復活していますが…。

あえて言うなら「必殺では無い点」から甘さも残る能力なのかもしれません。

おそらく作者としては「インペルダウンはこんなに強力な施設だ！」と言うところを表すアイコンとして、マゼランを使ったのではないでしょうか。だからルフィに勝とうが黒ひげに勝とうが最強の称号とはちょっと違うのでしょう。「インペルダウン編限定での最強」と言うのが正しい表現かもしれません。作者としてもちょっと強く描きすぎたと言う思いもあるのかも。

一方マゼランの性格は責任感が強く、仕事に熱心。腹が下りやすくトイレにこもりがちなのが欠点ですが、海軍からしたら信頼のおける性格であったでしょう。 一方、部下のハンニャバルからもその椅子は狙われているとは言え、彼に期待しているとの発言もあり。ハンニャバルからも尊敬されていると言う感じがします。上司としても部下としても一流の性格であると言えるでしょう。

前半のギャグキャラっぽさ、設定のドジさ加減はそんな彼が読者に「怖いだけの印象」を与えないように持たされた設定だったような気がします。仁義と強さを持った敵キャラ。意外にも作者に愛されているキャラなのではないでしょうか。

個人的には非常に好きなキャラの一人です。【でんすけ】