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月島秀九郎 キャラレビュー

『BLEACH(ブリーチ)』は、2001年から週刊少年ジャンプにて連載が開始されたコミックです。作者は久保帯人。アニメ化は勿論のこと、劇場版での上映もされるほどの人気作品。その他ゲームの発売、パラレル要素の単行本化、更にはミュージカルでの実演など、多岐に渡って市場を広げる驚異的人気で、魅力的キャラも多数登場します。今回はそんな「BLEACH(ブリーチ)」のキャラ達について、ぶっちゃけ感想を書いてみました。
※作品の感想はこちら

  • 月島秀九郎
  • フルブリング章に入ってからの新たな敵役。フルブリングの使い手で、自分の存在を標的の記憶に挟み込む能力を持つ
  • 性格:穏やかそうで常に薄く笑みを浮かべているが、その中身は冷たさに満ちていて相手に恐怖感を与える。
  • 容姿:少し長めの黒髪で、体格はスラっとしている。いつでもサスペンダーをしていて、いいとこのお坊ちゃんがそのまま育ったような風体
  • アニメ版声優:小野大輔
  • 名言:「すぐその想いは無かったことになるから 」

●キャラレビュー

月島はどことなく不気味な物静かさを持った策略型の新たな適役です。かつては「EXCUTION」のリーダー格でした。
初登場から終盤まで、月島が激しく感情を表すというシーンはなかなか見られませんでした。その顔つきはうっすらと笑みを浮かべているものの、どちらかと言えば無表情に近いものなのでしょう。

服装はジャケット無しのスーツにサスペンダーというスタイルです。雰囲気や様相からは、育ちが良さそうで品のある印象を受けます。常に持っている本は肌身離しません。なんと言っても彼のフルブリングは、「ブック・オブ・ジ・エンド」と言ういささかセコイ能力です。本に挟んでいるシオリを刀に変え、相手を切り付ける事によって自分の存在を「挟み込む」というもの。本の中の白紙ページは、相手の記憶を操作して思う通りに過去を創り上げる能力の象徴でしょうか。穏やかそうなのになんとなく怖い。ふとした瞬間スッと冷たくなる表情にも薄ら寒さを感じます。そんな人に記憶を書き替えられたら堪ったもんじゃないですね。親しくもない人間のことを、大切な人であるかのように植え付けられてしまうなんて、精神的にかなりの恐怖があると思います。なんともタチの悪いこの能力ですが、それを使っている月島に至っては少しだけ残念な性格に思えてしまいました。

能力の性質がそうさせるのでしょうが、やたらと根暗なキャラに見えます。 無理やり友達になりすます一方、それとは逆に自分を敵だと思わせる使い方もあります。しかしやはり暗い。なので私的には、月島が可哀想な子のように思えてなりませんでした。いろんなイミで切ないです。ですが月島の最期は泣けましたね。それまで淡々としていた彼が、銀城と叫びながら子供のように泣くシーンです。自分だって血を吐いているのに、銀城の死をこれ以上ないくらいに嘆いていた月島。悲しすぎます。綺麗な終わり方で締め括られたようにも思いますが、あまりにも悲劇的で心に残る部分も強かったです。とは言え敵キャラとしては実力も相当のものだったので、ストーリーを盛り上げてくれたことに間違いはありません。地味なようで心にザックリ入り込んできてくれる、そんな人物だったのではないでしょうか。余談ですが、彼は人気の無かったフルブリング編においてもネット中心に人気であり続けたキャラです。そのあまりに個性的な能力はネットの住人にして「月島さんなら大丈夫」と言わしめるほど。【わこ】