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小松 キャラレビュー

「トリコ」とは現在週刊少年ジャンプにて連載されている人気漫画。「世紀末リーダー伝たけし!」でも有名な島袋光年が著者であり、2008年から連載を開始。「美食と戦い」と言う独自のテーマで、単行本売上累積1000万部を超える大ヒット漫画となりました。また、アニメ化もされており、大人から子供まで高い人気を見せています。今回はそんなトリコについて、超個人的キャラレビューを書いてみたいと思います。 ※作品の感想はこちら

  • 小松
  • IGO直轄の「ホテルグルメ」の料理長
  • アニメでの声優:朴璐美
  • 格:思いやりのある優しい性格
  • 特技:「食材に好かれる才能」の持ち主
  • 名言「まだ食材は残っています…!最後まで残さず食べましょう!!」

●キャラレビュー

小松は「トリコ」において主人公のトリコとならぶ準主人公的なポジションのキャラクター。はじめは食材調達の依頼目的でトリコの元を訪れたのですが、実際に食材を調達するところを見てみたいという好奇心からトリコの冒険に同行するようになります。最初は臆病でよわよわしい小松はトリコの冒険にとって足手まといでしかありませんでした。しかし類まれなる小松の食材に好かれる才能や、高い向上心に裏付けされた技術を目の当たりにして、やがてトリコに認められてパートナーへとなります。

小松のキャラクターデザインは作者の島袋光年のキャラクターらしいインパクトのあるものです。はっきりいって不細工に近い感じですが(笑) しかし彼の熱心な料理への思いやがんばりは天才のトリコとは違った意味で惹きつけられるものがあります。話の中でも小松は多くの他のキャラクターを惹きつけ、認められていきます。

トリコが超人的な肉体をもって獰猛な猛獣や過酷な自然にぶつかっていき、小松が特殊な調理を必要とする食材をさばいていくという二人の関係は見ていてとてもワクワクするのではないでしょうか。実は物語序盤では小松は特に取り柄のないキャラクターでした。常にオドオドしていたり、大騒ぎして叫んだり(突っ込みどころ満載なトリコにおいては貴重なツッコミ役ではありましたが)していて、正直主人公のトリコに比べてかなり見劣りのするキャラクターでした。もちろんトリコ自身のキャラが強烈でそれに押されてしまっていたという理由もありますが、小松自身に光るものが無く、ただトリコにつきまとうだけでツッコミを入れるだけの「実況キャラ」みたいな存在になってしまっていたのが正直なところ。

そんな小松のイメージががらっと変わってきたのはやはり「センチュリースープ」のエピソードだと思います。

極寒のアイスヘルという地にある、凍結された古代の美食がとけだして、うまみが凝縮されているという「センチュリースープ」を求めてトリコと小松は冒険に出ますが、結局一滴のスープしか手にすることはできませんでした。しかし小松はその一滴のスープの味を正確に覚え、苦心の末に再現してセンチュリースープを人工的に作り出すことに成功。なんと美食人間国宝とされる節乃ですらできなかった偉業を小松は類まれなる才能と努力によってなしとげたのです。

このエピソードは小松のイメージを大きく変えたのではないでしょうか。ダメな感じの小松でしたが、彼のひたむきさが成功を引き寄せたのです。まさに少年漫画の王道的なキャラクターですが、小松の魅力はそれだけにとどまりません。個人的にはトリコという超人でおおらかな性格で顔までよいという、まさに主人公というキャラクターがいる一方で、小松という先天的な才能はあまりなく、顔もそこまでよくないけれども、それを補ってあまりある努力で輝いていくということが人気の要因のひとつとなっている気がします。最近は大きなトリコの横でわたわたしている小松がちょっとかわいい感じになってきているのもいいですね。

最近では主人公であるはずのトリコよりも作中の他のキャラクターからの評価が高くなっていたりすることも多くあり、「ダブル主人公」の様相を呈してきているような気もします。 こんな魅力的な小松ですが、アニメ版ではさらにかわいい感じになっているので、女性読者からの人気も高くなっている気がします…するようなしないような(笑)

今回は「小松」の感想を書いてみました。